?ヶ月齢の黒毛和種がもう1ヶ月跛行をしている、とのこと。
かなりよくなったが、ある程度から良くならないそうだ。
牛を診ると、左の臀部の筋肉が萎縮している。
これは股関節付近の問題の症状だ。
立位でポータプル撮影してみたが、どこが写っているかさえよくわからない。
何度か撮り直したがやはり診断価値に乏しい。
鎮静剤を投与して、牛を仰臥にし、大型X線撮影装置で撮り直した。
DRにリスホルムブレンデを乗せて散乱線を減らしている。
おやっ、右の大腿骨骨頭頸部が怪しい。
左右の同部位が入る位置で撮影すると、やはり左はすっきりしているのに、右(写真の左側)は大腿骨近位部の成長板が傷んでいる。
大転子周囲にも透過線がある。たぶん出血だろう。
血液検査で炎症像があるとのことで、骨髄炎も類症鑑別に入れる必要があるが・・・・
私は骨折(成長板損傷)だと思う。
牛を仰臥にすればポータブル撮影装置でも診断はできるだろうと思う。
が、大型X線撮影装置とDRとリスホルムブレンデ(グリッド)を使うほど鮮明な画像を撮ることは難しいかもしれない。
参考になればと思い提示しておく。
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あっ シカだ