解剖を頼まれて・・・
前日から疝痛で、その朝、予後不良で安楽殺した、とのこと。
開腹手術するつもりはない、ということだったらしい。
空腸下部から回腸がグルグル巻きに纏絡していた。
こういう腸捻転は、生後1ヶ月以内はほとんどないが、1ヶ月齢を過ぎると起こるようになる。
どうしてなのかわからない。
固形物を食べるようになるからか、寄生虫の侵襲を受けるようになるからか・・・・
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この馬の前腸間膜根部動脈の内膜。
糸状隆起線、と呼ばれている。
普通円虫の仔虫が這ったあとだとされている。
もっと大きい仔虫が血管内に寄生するようになると血栓が作られ、腸管への血流が妨げられる。
私は、今まで、最短では生後45日齢に前腸間膜根部動脈の閉塞で死んだ子馬を2頭以上見たことがある。
しかし、記憶にある2例とも血栓の中に虫体は見つけられなかった。
今回の例は、45日齢の子馬が普通円虫の侵襲をすでに受けている確証として記憶にとどめたい。
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耐えよう。
この地球規模の人類の危機に、立ち向かおう。
正しく恐れ、賢く行動しよう。
「人様に迷惑をかけないように」、とくに日本人にはできるはずだ。