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Channel: 馬医者残日録
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Life or Death just in time

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朝、繁殖雌馬のひどい疝痛の依頼。

5時に夜間放牧から入れて、朝飼いを与えたときは正常で、朝飼いも食べていたが、7時半にひどい疝痛を見つけ、フルニキシン、鎮静剤を投与してもまだ痛い、とのこと。

近くの牧場だったので、8時20分に来院。

血液検査でPCVが60近く、乳酸値も高いのだけ確かめて、

「結腸捻転でしょう。開けた方が良いです。」

麻酔して手術台に乗せ、毛刈して、消毒して、ドレーピングして8:39。

開腹して、大結腸のガス抜きして、結腸を引っ張り出して8:51。

ひっぱり出した大結腸は全体が色調が悪く、肥厚もかなり。

切開した骨盤曲の粘膜も壊死がかなり進んでいる。

内容を捨てて減圧しても色調は回復しない。

結腸動脈周辺の出血、浮腫もかなり。

もう今年、牧場を出される予定の繁殖雌馬。

9:13。あきらめることにした。

剖検で結腸全体の粘膜が壊死しているのを確認した。

亜全摘しても健常な部分で吻合できない。

                 ---

翌日、昼前に繁殖雌馬のひどい疝痛の依頼。

来院したら馬運車の中で立てない。

鎮静剤を投与しておいて、馬運車の中でロープをかけた前肢を引張って後を向けたら立ち上がった。

(馬は馬運車の前の方で、馬運車の前を頭にして倒れていることが多い。

出口の方を向けてやると、倒れこんでいる馬も立ち上がることが多い。)

寝たまま採血してPCV52%と高いのは確認していたので、そのまま麻酔を始める。

手術室へ運び込むのが11:18。

開腹を始めて腹膜へ到ったのが11:47。

このあと私は助手に入ったので、時間推移記録無し。

13時過ぎには手術は終わった。

                     -

間に合うかどうかが命の分かれ目。

初診で判断して搬入しても間に合わないこともある。

                     -

この季節、青草を食べ放題食べさせるのは危険だし、厩舎で飼いつけする必要があるか考えてみたら?

                 /////////////////////

生んだか?

 

 

 

 

 

 

 


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