
これは、乳牛の病気、の本。
3rd edition で、監修者は、Simon Peek先生と、Thomas Divers先生。
Peek 先生はウィスコンシン大学の先生、
Divers 先生はコーネル大学の先生、
両先生とも私は存じ上げない;笑
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写真はカラーで、とても良い本だ。(コピーさせてもらった部分しか知らないけど)
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Obstructive Diseases of the Small Intestine 小腸の閉塞性疾患 として詳細に記述されている。
この本のまとめ方が、私には最もすっきりする。
乳牛の、となっているので、動物種は牛だけだし、それも乳用種だけなので、整理しやすいのだろう。
飼われ方だって共通性があるし、それゆえに病気や病態もしぼられてくる。
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そのtreatment の項。
最初に書かれているのは、
The only treatment for small bowel mechanical obstruction is right-sided exploratory laparotomy, ---
小腸の機械的な閉塞の唯一の治療は右側での探査的開腹手術であり、---
当たり前のことだが、開腹手術するしかないことがしっかり書かれている。
そして、成牛を含めて書かれているせいか”right-sided” とも書かれている。
子牛の小腸閉塞が第一胃が発達する前に多く、臍周囲の問題も多いのであれば、仰臥で正中、あるいは傍正中切開で開腹した方が良いのではないか?と私は考える。
そして、
Small bowel surgery in cattle is difficult under the best of circumstances and often requires trained assistants or multiple surgeons when complications occur or bowel resection is required.
(成?)牛の小腸の手術は環境が整っていても難しい、そして熟練した助手が必要なことや、合併症が起きたり、腸管切除が必要なときは複数の外科医が必要になることもしばしばである。
この”cattle” は子牛calve を除外してあるのかもしれないし、そうではないのかもしれない。
この本は”Rebhun's Disease of Dairy Cattle” だが、子牛についても記述されているし、小腸閉塞の写真も子牛の症例が載っているので、「牛の小腸の手術は難しい」と解釈してよいのかもしれない。
が;笑
馬の腸管手術を年間120頭、牛の腸管手術を年間1-3頭やる家畜高度医療センターの経験では、
牛の小腸の手術が本質的に難しくてたいへんだとは思わない。
牛の小腸の手術が難しくて、予後が良くないとしたら、手遅れが多くて、牛の腸管手術に慣れていないからではないだろうか。
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コンブ干しが始まって、コンブ干場の周りに無神経な車の停め方。
スクールバスも通るのに苦労する。
この運送会社のトラックは途中であきらめてバックした。
このあと馬運車も入ってくるので、コンブ干場まで行って、「車どけて!!」と叫んできた。