尺骨骨折は、尺骨頭へいくほど難しいという印象を持っている。
新生子馬の尺骨頭の骨端だけが剥がれてしまったりすると、最悪のタイプのひとつだ。
かなり警戒して整復・内固定した。
さらにワイヤーで縫合するように固定しようかとか、
外側に短いLCPを当てて補強しようかとか、も考えていたが、必要ないだろうと判断した。
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子馬はなかなか覚醒起立しなかった。
飛び上がるように立ち上がるのだが、倒れてしまう。
そのうち術創から出血しだし、何度も転倒しているうちにプレートの端が飛び出してきた。
あきらめることにした。
元もとの骨折の内固定は維持されているのだが、プレートの遠位端から肘関節へと新たに折れてしまっていた。
おそらく覚醒起立の最初の頃の転倒で、尺骨頭をぶつけ、プレートに保護されていない端で折れたのだ。
もちろん、head and tail rope で介助していたのだが・・・・
尺骨頭の関節面。
術前、術中のX線画像で把握していなかったが、尺骨頭の関節部に大きなピースがあった。
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尺骨の肘関節を形成する部分の端は anconeal process 肘突起。
anconeal ; 肘
だが、他の部位を呼ぶときには使わない。
じゃあ、肘関節は?
cubital joint
cube ; 四面体 と関係するのかと思ったが、「寝る」が語源なのだそうだ。
肘を着いて寝るから。
北米馬外科専門医のYoshi先生に教えてもらった。
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あの子馬を救うためにはどうすれば良かったのか考え続けている。
世界的権威者に尋ねてみるか・・・
そのためには正しい用語で正確に状況を説明しなければならない。
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とうちゃ~ん
かまってくれ~