もともと子牛の切歯骨は弱々しい。
切歯骨もしっかり骨に埋まっておらず正常でも可動性がある。
馬と違い反芻獣には上顎切歯骨がない。
しっかり上と下の切歯骨で草をちぎって食べるような食べ方を牛はしない。
(羊や山羊はまたちがうんだけどね)
しかし、下顎切歯部がグラグラではいつまでも骨癒合せず生きていけない。
下顎切歯骨は不安定なので固定には使いにくい。
子馬でやってきたようにプレート固定するしかないだろう。
正中切開して左右の下顎切歯骨へアプローチする。
1/3円プレートと4.0mmキャンセラスscrewを使った。
顎はグラグラしなくはなった。
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私は血液検査業務があったりして別室にいた。
覚醒室を覗きにいったら子牛も誰もいなくて、出入りするオーヴァースライダーが開いている。
「あれっ 死んじゃって解剖場へ運んだのか?」と一瞬思った。
実は飼主さんが迎えに来て、車に積んで帰った、けど、モクシを忘れて帰ったので皆で走って追いかけたとのこと。
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この子牛、次の日の昼頃に死んでしまった。
ひどい衝撃が加わっていたのは間違いない。
さらに外科侵襲を加えなければならない状態だった。
憐れな子牛だった。
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この冬は寒かった。
しかし、暖かい日もあって、融けて、それがまた凍った。
放牧地はスケートリンクのようになっている部分がある。
12月から何頭か骨盤骨折の馬が運ばれてきた。
トラクターでなんとかできるのか・・・・・
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今日2月15日10時から2月16日20時まで、北海道家畜畜産物衛生指導協会日高支部と日高獣医師会共催の講習会がオンデマンド配信されます。
馬の喉頭の超音波検査のはなし
馬の膝のボーンシストの治療のはなし
馬の関節炎のSAAのはなし
馬の子宮動脈破裂のはなし
牛の骨折プレート固定のはなし
が中身です。
https://39live.jp/0215
において所属氏名を送信後、
ID : eisei
PW : 210215
で観れる、そうです。