Quantcast
Channel: 馬医者残日録
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1695

眼窩下孔でのブロック、そして橈骨骨折の応急処置 知っていてできる、と知らないからやらない、の差

$
0
0

朝、難産。枠場で出たそうだ。

午前中、1歳馬の第一趾骨底突起の骨折の関節鏡手術。

珍しいことに骨片は母床に骨癒合していた。

それを骨起子で割って摘出した。

骨癒合していると言っても、私たちの手の力で割れるようだと、500kgが高速で走るときにかかる力に耐えられない。

調教・競走するようになって割れれば、腫れて痛みが出て、休むか手術しなければならなくなる。

午後、2歳馬の去勢。

ひどく性格の悪い馬だった。

人の指示に従わない。

麻酔から覚醒起立してからも、抑えが利かず、ヨタヨタのまま出て行った。

しつけをするのはたいへんだ。

続いて、2歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。

1歳のときに他所で関節鏡手術を受けている。

が、飛節が腫れて、同じ部位をデブリドしなおすことになった。

その後、先日、上顎切歯骨骨折を締結したワイヤーがとれてしまった2歳馬の再来院。

鎮静し、枠場に入れて、眼窩下孔でブロックして、ワイヤー締結しなおした。

眼窩下孔でのブロックの方法を知っておくと、唇、鼻、歯肉、切歯などの外科処置を立位で行いやすい。

ポイントは、

頬稜の先

骨の鼻孔の端

その2点を結んだ線の中央の少し背側

筋肉があるので、押しのけるようにして爪の先で探す。

                -

その後、

1ヶ月齢の当歳馬の橈骨骨折の連絡。

応急処置して連れて来てもらう。

来院したら開放骨折になっているようで出血していた。

X線撮影したら、骨幹近位部で、プレート固定はできなくないがかなり難しそうだった。

1歳で売り物にしなければならない子馬。

あきらめた。

橈骨の骨折では、

この応急処置の仕方ではダメで、

肩甲骨まで伸ばした添え木を当てる必要がある。

伸縮性包帯より、伸びないガムテープかダクトテープで巻きつけた方が良い。

知っていてできる獣医師は・・・・・このブログの熱心な読者くらいかな;笑

                 //////////////////////

ニセコの素晴らしさは知られてしまった。

もう高くて行かない、けど、今年は空いていたんだけどな・・・・・

 

 

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1695

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>