陰睾のようだと言われて去勢に来た馬。
鎮静剤、さらに倒馬剤を投与して全身麻酔して、またぐらを触ったら発達の悪い精巣が左右に見つかった。
腹腔内に精巣がある陰睾だと手術室で吸入麻酔して腹腔に手を入れなければならない。
その準備と時間と人手を用意してあるのだが、鼠径部陰睾だと倒馬室で静脈麻酔でできる。
ただし、捻転式去勢は、かつて鼠径部陰睾の馬で出血が多かったことが2-3例あったので、結紮して挫滅鋏でやることにしている。
「陰睾のようだ」
と言われて来院しても、腹腔陰睾なのは半分ないかな。
ほんとうは、鼠径部陰睾であることも牧場で触診して判断してきてもらいたいが、
うるさい馬の股ぐらに手をいれてしげしげと触るのは危ないかもしれない。
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寝転んでリラックスした状態で
よく触らないと
わからないこともある
ということです