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Channel: 馬医者残日録
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巨大な尿膜管膿瘍

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連れて来られたのは3.5ヶ月齢のホルスタイン子牛。

生まれたときから臍の調子が悪く、最近はだんだん腫れが大きくなって、抗生物質を投与しているが抑えられない。

超音波で観たら、臍の中には膿が溜まっていて、腹腔内尾側へ続いている。

破らずに引き出さなければならない。

しかし、巨大で、周囲に炎症が波及し浮腫があり、腹腔内では大網と癒着していて、危険で難しい。

尿膜管から膀胱へつながっているが内腔には境目はあった。

子牛の体重99kg。この塊は・・・・・

1.5kgあった。

内容はクリーム状の膿。悪臭。

(抗生剤を全身投与してもこの中の濃度は上がらないだろう)

もちろん細菌検査・薬剤感受性検査する。

尾側内腔には臍動脈が残っている。

                 -

これほど大きいのなら、一度切開して廃膿させて小さくし、皮膚の傷が閉じたら摘出手術する、というのが良いかもしれない。

今回のようだと外科侵襲が大きく、あまりに危険だ。

              /////////////////

日暮れが早くなった。

 

 


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