1歳馬が疝痛で来院。
ひどい痛みではないが、3時間経っても治まらない。
直腸検査と体表からの超音波検査で完全に膨満した小腸があるのがわかった。
1歳馬のこういう疝痛では回盲部の重積や狭窄を疑う・・・が、きちんと駆虫している牧場だし・・・・
血液所見は悪くはないが、あとは待てば待つほど状態が悪くなるだろう。
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開腹手術して盲腸背側紐から回腸をたどると腸間膜を軸に捻れていて引っ張り出しにくい。
膨満している。
小腸に盲端になった枝が出ている。
あ~卵黄嚢の遺残とされているメッケル憩室そのものだ。
このメッケル憩室へいくはずの腸間膜だけが残っていて腸捻転の原因になっている症例に遭遇することはときどきある。
しかし、こんなにはっきり憩室そのものが残っているのは珍しい。
この憩室が重石になって腸捻転を起こしてしまったのだろう。
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小腸の内容を憩室部分を廃液ホースとして使って捨てて、憩室部分と腸間膜を切除した。
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リンゴのつぼみが膨らんで・・・