ひどい腹の膨らみ。
こいつは結腸捻転だった。
腹の膨らみ方で結腸捻転か、小腸閉塞か見当がつくことが多い。
馬が痛がって転がっているときによく観察してみたらどうだろう。
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二つの大学で講義を頼まれているので準備している。
呼吸器、消化器、運動器、泌尿器(ヴォリュームからいくと泌尿生殖器だろうね)という臓器別に話すのは初めて。
そして、学生さんたちに馬の臨床に興味を持ってもらわないと、生産地の獣医療は崩壊する。
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研修機関から研修に来たG先生大活躍。
臨床ってやりがいがあるし、臨床っておもしろい、それを伝えられる研修場所はやっぱり必要だろう。
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THO。
もう何頭目だか数えられなくなった。
耳の麻痺、平衡感覚障害、顔面麻痺、眼瞼麻痺、それによる乾燥性角膜炎、舌の麻痺。
この顔にピンときたら、早めに手術した方が良い。
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前日から元気がなくて、尿量が減って、「小さい穴から漏れるような膀胱破裂なんですかね・・・」
なんていってたら、
でっかい穴の膀胱破裂だった。
牝だったし、腹腔の尿も排泄できたのだろう。
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1ヶ月齢の肩甲骨の頚部骨折。
牛の骨折プレート固定のアプローチを解説する文章の依頼も来た。
牛の肩甲骨骨折は診たことがないからいいか・・・・
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そして、当番の夜。
繁殖牝馬の疝痛。
結腸左背側変位だった。
ひどく引っかかっていて外すのに苦労した。
と思ったら、左側結腸の腸間膜が正常より広かった。
そのせいで、腹側結腸を引っ張ってもはまりこんだ背側結腸が出てこなかったのだろう。
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終わる頃、別な繁殖牝馬の疝痛の依頼。
分娩後。
「子宮動脈破裂なんじゃないの?」
子宮動脈破裂なら運ばない方が良い。
来院したら、子宮動脈破裂だった。
入院厩舎で一晩様子を観て、帰ってもらった。