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Channel: 馬医者残日録
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疝痛の季節 part 2 子馬の小結腸閉塞

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繁殖雌馬の空腸腸間膜ヘルニアの手術が終わって、あらためて来院することになった子馬50日齢。

来院したら立ってはいられる。

腹囲膨満。

PCV30%。

以前に、両飛節の関節炎、前眼房への凝固物の析出、肺炎疑い、があった子馬。

超音波で観ると、小腸内容はあるが完全に膨満した部分はない。

大腸はガスばかり。大腸壁は厚くない。

つまり、小腸捻転とも、大結腸捻転とも思えない。

          ー

できれば開腹手術したくない。特に子馬は。

それも夜中には。

朝から便がほとんど出ていない。

浣腸して、様子を観てもらうことにした。

          ー

そして、翌朝、連絡したら、やはり便は出ておらず、まだ痛い、とのこと。

開腹手術するつもりがあるならもう開けた方が良いだろう。

開腹したら、

予想通り小結腸の閉塞だった。

ひどくはない疝痛。

血液検査所見も悪くない。

しかし、腹囲膨満は強い。

小結腸や直腸、すなわち消化管の最後の部分での単純閉塞の症状と経過だった。

子馬だから詰まっているのは母馬の便なのだろう、と思っていたが、

詰まっていたのは、粘土様の塊だった。

消毒用に馬房に撒いた消石灰かも、という話だったが、

pHは6.0、弱酸性。

消石灰ならアルカリ性になるはずだ・・・

何だ??

           ー

私は寝不足で頭が働かない。

そう、この子馬の来院のあと、さらに疝痛馬が来たのだ。

not to be continued

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6月になって気温が低い。

今日は久しぶりに日差しが暖かかった。

 

 

 

 

 

 


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