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Channel: 馬医者残日録
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疝痛の季節 part 3 結腸捻転

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子馬の疝痛が来る前に、繁殖牝馬の疝痛の依頼。

15分前に疝痛を見つけたが、暴れて手がつけられない、とのこと。

来るのに1時間あまりかかる牧場。

間に合うかな、と思いながら、「来て」と回答する。

            ー

午後10時過ぎ、来院したら馬運車の中で倒れていたらしいが、なんとか立ち上がって倒馬室へ入れることができた。

倒馬室で倒れてしまうが、それでも暴れる。

鎮静剤・鎮痛剤を投与。

血液検査だけはしておきたい。

PCV53%、乳酸値5.0mmol/l。

結腸捻転だろう。

すぐに開腹する。

             ー

実は、2年前に結腸捻転で開腹手術している馬だった。

再発防止のためにcolopexyしてある。

しかし、

colopexyしていた痕はあるものの、結腸は腹壁にはまったく固定されていなかった。

サク癖するし、直腸検査するといつも気脹している、という繁殖牝馬。

繰り返す負担で剥がれてしまったのだろう。

             ー

結腸全体の色調はひどくはない。

切開した骨盤曲の粘膜は暗黒赤色だがアズキ色でもある。

結腸動脈周囲の色調は赤い。

結腸全体の浮腫性の肥厚は強く、漿膜は短い線維に覆われている。

でも結腸の生存性は大丈夫だろう。

今度は6ヶ所、colopexyする。

             ー

この繁殖牝馬が立ち上がって入院厩舎へ行ったのは午前1時40分。

2日遅れの誕生日partyだった。

           /////////////////

植えて5年 になるかな。

プンゲンス・ホプシー。

色がゴジラみたいで気に入っている。

新芽はワックス分をかぶって白っぽい。

1年に1回しか新芽が出ないので、その分、10センチか10センチくらいしか高さも枝も伸びない。

 

 


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