子馬が母馬ではないほかの親馬に下顎を蹴られたらしい。
左頬に傷があり、腫れて、乳も飲めないし、物も食べられない。グラグラしている。とのこと。
さほどずれているようには見えない。
右側は大丈夫だった。
これくらいの骨折で異常可動するとか、乳も飲めないのは腑に落ちないので、顎関節近くも撮影してみる。
大丈夫そうだ。
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それでも、乳を飲めないのは困るし、変位したまま骨癒合されるのもよろしくないので、全身麻酔してプレート固定することにした。
麻酔がかかってから口の中を観ると臼歯列に大きなギャップができている。
仰向けにして、骨折部の上を切るとかなりひどい血腫になっていた。
骨にアプローチしたらいくつかの大きな骨片に割れた粉砕骨折になっている。
骨鉗子をかけて、できるだけ整復しようとしたが粉砕した骨片が動いてしまう。
それでもなんとかズレをなくす方向へ整復する。
スモールの1/3プレートを乗せて、4.0mmキャンセラススクリューで固定する。
まだ固形物をバリバリ食べてくれる必要はない。
乳さえ飲んでくれれば良いのだ。
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翌日から乳を飲めるようになったそうだ。
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