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Channel: 馬医者残日録
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障害飛越競技馬の第一指骨骨折

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障害飛越競技に出た馬が第10障害を飛んだあと跛行し、しかし第12障害まで飛んでゴールした、とのこと。

跛行はかなりひどかったが、骨折しているとは思わなかった。

けど2日後、X線撮影してもらったら第一指骨が縦骨折していた。

という経過で手術することになった。

単純な縦骨折ではない。

どうやら背側(前側)の骨折線は途中から外側へ急に角度を変えている。

背外-掌内方向で撮影しても骨折線がはっきり見える。

できるだけ骨折線をまたぐようにスクリューを入れて、骨折「面」を垂直に圧迫したい。

で、このようにスクリューで内固定した。

関節面近くに2本入れて関節面をしっかり圧迫する。

その遠位に1本入れる。

さらにその遠位には掌外近位-背内遠位方向にスクリューを入れることで斜めに走る骨折線を圧迫した。

背外-掌内方向の撮影でも骨折線が圧迫されたのが確認できた。

第一指骨は複雑な割れ方をしていることがあるので安心できない。

X線画像だけでは把握しきれていない亀裂があるかもしれない。

(背-掌方向の画像で見ると怪しげな亀裂?がある)

単純な縦骨折ではないので、数週間のキャスト固定が必要だろう。

                      ////////////

きょうは暑かった。

と言っても30℃ほど。

道外の方々、心より暑中お見舞い申し上げます。

馬も熱中症に注意してやってください。

                         -

ゆうべは入院馬2頭の夜間当番対応。

きょう、朝は子馬の鼠径ヘルニア・・・と思ったら陰嚢総鞘膜とその周囲の水腫だった。なぜこうなった?

1歳馬の腰痿のx線撮影。

午後は、1歳馬の腕節血腫からのガングリオン摘出。

つづいて、サマーセール用のレポジトリー検査。

 

 


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