朝、今年産まれの子馬の肢軸異常の診察と蹄処置。
-
つづいて、
顔面麻痺、舌麻痺、嚥下障害、眼瞼麻痺の2歳馬の診察。
神経症状の馬の診察は身構える。
診断が難しいし、診断できないと治療法の見当がつけようがないからだ。
耳の麻痺や平衡感覚の異常(前庭障害)はないようだ。
すると頭を出た後の脳神経基部の問題か・・・・・
鼻道から喉の内視鏡検査をすると、左喉嚢のフラップから黄色い粘液が流れ出しているのが見えた。
喉嚢真菌症かと思ったら、左喉嚢の中には大きな異常な塊が見えた。
すでに自潰したのであろう部分も見える。
おそらく喉嚢壁近くのリンパ節が化膿して膨隆し、喉嚢の壁を走っている脳神経に圧迫と炎症の波及でダメージを与えたのだろう。
抗生物質で治療することを提案する。
生検鉗子についた膿を細菌検査へ回す。うまく行けば原因菌を同定し、抗生物質感受性試験もできるはず。
-
午後は、私は血液検査業務と、3歳馬の腕節骨片骨折の関節鏡手術。
終わって、2歳馬の「喉鳴り」の喉頭内視鏡検査。
///////////////
私たちの団体の獣医師がやっている仕事の幅のひろさをあらためて感じた。
そして、それぞれの分野がかつてより深く、専門的になり、とても難しくなっている。
予防獣医学、飼養管理指導、繁殖プログラム、眼科、整形外科、皮膚科、搾乳衛生、受精卵移植、etc.
とてもすべての分野を完全に把握することはできないだろう。
難しい時代になったものだ。
-
夕方から雨が降り出した。
とうちゃんが玄関フードに入れてくれた。