Quantcast
Channel: 馬医者残日録
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1695

一晩に腸管手術を2頭

$
0
0

午後、繁殖雌馬の前夜からの疝痛の診療の依頼。

しかし、Tieback&Cordectomyを始めるところだったので、その後に診ることにする。

4時に来院したらまだ疝痛を示していて、血液も正常ではない。

すぐに開腹することにした。

                    -

分娩1ヶ月後で授乳中の母馬だが、結腸便秘から結腸捻転を起こしたようだった。

馬の大結腸はほとんどが固定されずに腹腔にある。

腹側結腸が腹側にあるのは、腹側結腸の方が背側結腸より径が太くて思いからだ。

しかし、結腸が最も太くなるのは、最後の右背側結腸だ。

そこが膨満して重くなると、グルンと捻転してしまう・・・・のだと私は考えている。

などと、実習生に説明しながら手術する。

                    -

私は手術が終わって帰ったが、その後、難産が来たらしい。

                    -

さらに、そのあと2歳競走馬の疝痛の開腹手術が来て、起こされた。

小腸が膨満し、胃拡張を起こし、大結腸は便秘気味で、盲腸は骨盤曲へはまり込んでいた。

空腸の上部には膠様浸潤があった。

小腸内容を盲腸へ推送し、結腸骨盤曲を切開して内容を捨てる。

終わって、真夜中1時半。

                   /////////////

日本には馬は8万頭ほど。

私の居る地区には2万頭くらいは居るだろう。

分娩の数は、5000近く。

まだ、3月初めというのに・・・・・・

どうぞ、皆さん、馬の便の状態などをよく観て、給餌管理してください。

馬が疝痛を起こさないように。

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1695

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>