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Channel: 馬医者残日録
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POIの夜

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小結腸腸間膜ヘルニアの馬は、翌日疝痛を示し、リドカイン投与に反応せず、

翌々日に再開腹手術することになった。

再手術時の回腸のようす。

変色し、通過障害を起こしていた。

壊死部を切除して、空腸を盲腸へ端側吻合した。

切除した断端はさほど悪い状態ではない。

しかし、そこから少し近位の20cmほどが動けなくなっていた。

空腸盲腸吻合し、通過することを確かめ閉腹した。

フィブリンが出ていたので、腹腔を洗浄した。

                       -

今度は順調にいくことを期待したが、術後も不穏感、不快感が続いた。

手術後6時間ほどで前搔きが止まなくなった。

もう術後に2回フルニキシンを投与していたので、リドカインをボラス投与し、ベトルファノールも投与した。

1時間半ほど落ち着いていたが、また痛くなって、夜8時に呼ばれた。

胃カテーテルを入れるが、逆流はなし。

リドカインをボラス投与し、フルニキシンも投与した。

メトクロプラミドが入った点滴の速度を速めた。

今晩はまた起こされるだろう、と覚悟する。

・・・・・・・朝まで起こされずに済んだ。

朝、馬は不快感なし。

心拍も落ち着いている。

血液検査でも、PCVは正常値。

POI 術後イレウスは解消されたのだ。

                                          -

水をやったら数リットル飲んだ。

hand feeding 手渡し給餌を始めた。

やれやれ。

                    /////////////

今朝は起きたら雪がうっすら積もっていた。

やれやれ、危ないところだった。

 


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