例によって、尺骨粉砕骨折のdouble LCP fixationをRichardson教授に評価してもらった。
これは素晴らしい努力であり、よくできているかもしれない。
君のemailから、その繁殖雌馬が立てなかったので君はあきらめたのかと思った。
それは手術ではどうしようもないことで、どんな生き物にも起こる。
長時間の麻酔や、循環不全、その他に二次的に起こる問題だ。
このような症例の修復を成功させる重要な要素で君ができることは、尾側のプレートを通して、近位の破片にスクリューを何本か入れることだ。
(*尺骨突起へ届くように、尾側のプレートスクリューを入れろ、という指摘。しかし、それはとても難しいと思う。
尺骨突起の破片を肘関節の奥から引っ張り出したのは尾側のLCPを装着した後だった。)
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きのうは、夕方、繁殖雌馬の疝痛の来院。
かなり痛くて、直腸検査で腸紐が張っている、ということだった。
しかし、来院したら疝痛は治まっていて、血液検査所見正常、超音波所見正常、直腸検査所見正常、だった。
10時前に別な繁殖雌馬の疝痛の依頼。
来たら立っていられないほど痛い。
血液検査所見PCV47%、乳酸1.8mmol/l。
鎮静剤をうって、ボーッとしたすきに直腸検査したら、膨満した大結腸があり、おまけに肥厚している。
「結腸捻転ですね。やりましょう。」
開腹したら結腸はかなりのチアノーゼで、奥の方でグルンと捻転していたが、なんとか間に合って助かった。
終わって1時半。
朝、7時に当歳馬の疝痛の依頼。きのうの午後からだと言う。
来院したら、腹囲膨満、口粘膜はチアノーゼ+++。
剖検したら、回腸の纏絡だったらしく、なんとその部分で回腸は断裂していた。
破裂ではない、腸が千切れていた。
どうしてあまり痛い時間帯がなかったのか不思議だ。