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Channel: 馬医者残日録
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側頭骨舌骨関節症の角舌骨摘出手術 6例目

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当歳馬の9月から頭を右へ傾げる明け1歳馬。

9月に私も診察していて、前庭障害だと診断し、その後、ステロイド投与をやってみてもらった。

しかし、改善なし。

大学病院でMRIとCTもやってもらって、右の側頭骨舌骨関節が癒合していると診断された。

それが11月中旬。

そして手術することになった。

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頭は右へ傾いているがひどくはない。

しかし、これは視覚で補正しているから。健側の左眼を覆うとひどく傾くのは検査済み。

右瞼の麻痺、右鼻の麻痺、舌の麻痺、はやはり今日は認められなかった。

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明け1歳馬で角舌骨摘出手術をするのは初めてだった。

術創は狭く小さいことが予想された。

それで、というわけでもないが、メガネの上から装着できる拡大鏡を着けて手術することにした。

医療用ではなく、読書専用メガネだが、老眼鏡でもある;笑

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手術はうまくいった。

分岐した動脈を傷つけたが、うまく結紮止血できた。

拡大鏡のおかげで筋膜と神経束を慎重に見極めることができた。

大きな出血をさせることなく角舌骨を摘出できた。

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麻酔からの起立覚醒は、平衡感覚がやられているせいで少し危なさを感じた。

頭がやはり右へ傾いていた。

角舌骨を摘出したことで、舌骨が動かなくなり、側頭骨が骨折することがなくなり、脳神経が回復して、正常な平衡感覚を取り戻すことを期待する。

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おまえ両耳たれてるし、顔の温度感覚、麻痺してるだろ

 

 


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