午前中、1歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。
つづいて、ホルスタイン搾乳牛の第四胃右方変位。
昼から、疝痛で死んだ繁殖雌馬の剖検。
事情があって、解体までやって焼却炉に入れる。
たまにこういう作業はやった方が良い。
馬を丸ごと扱えるというのはこういうことだ。
真のホースマンやカウボーイはそうありたい。
本来、畜産とはそういうものだ。
生き物を扱うとはそういうことだ。
スーパーで切り身を買って調理するだけでは料理人とは言えない。
あれっ?なんか話がずれた??
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その最中、1歳馬の疝痛の依頼。
もう疝痛するようになって1週間経つという。
ひどい痛みでないが、超音波検査で小腸のループが見えるし、胃カテーテルを入れると胃拡張の所見があるとのこと。
来院して診察したら、心拍数60、PCV46%、超音波でひどく膨満した小腸が何本も見えた。
開腹したら、案の定、回盲部重積だった。
小腸全体の膨満がひどいので、1ヶ所切開して内容を棄てた。20リットル以上。
重積はなんとか引き抜くことができた。
回腸の一部を盲腸へ側側吻合した。
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当歳馬の秋から、数回は葉状条虫の駆虫をした方が良い。
もうイベルメクチン単体(エクイバラン、エラクエル、etc.)をこの時季の馬にやる必要はない。
駆虫するなら、プラジクワンテルが入った合剤(エクイバラン・ゴールド、エクイマックス、etc.)で駆虫すべきだ。
日高の馬の放牧地は、葉状条虫を媒介するダニでひどく汚染されていると思ったほうが良い。
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今のわれわれは、あの頃のUSAの大学病院での開腹手術よりずっと手慣れているし、レジデント達よりずっと上手いと思う。