当歳馬が跛行して、「砂のぼり」だということになり、装蹄師さんに蹄底を掘ってもらった、そうだ。
膿が出て、跛行は楽になったが、1週間後にまた痛くなり、今度はx線撮影した、とのこと。
その箇所に裂蹄がある。
しかし、まだ排膿できていない細い空洞が内よりへつながっている。
新たな穴を開けるために針を目印にした。
(上図は来院して撮りなおした画像)
内側蹄踵部に蹄骨骨折があるが、今回の蹄尖部からの感染とは関係なさそうだ。
狙った所をルーターで開けた。
ルーターは木工細工、プラスチックや硝子の研磨、その他いろいろに使われる高速回転する道具。
感染部位に到達して黒い膿が出た。
内よりの感染部をかすめる角度で撮ったx線画像でも、化膿した部分がドレナージされて黒い影が消えかけている。
ルーターは刃物で蹄を掘るより小さい穴をあけることができる。
充電式のルーターもある。
先を替えれば、裂蹄部を削るのにも使える。

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診療室への出入りはできるようになり、午前中の骨軟骨腫osteochondromaの手術はできた。
午後はときおり吹雪になり、午後の手術は延期することになった。
あちこちで停電したり、高潮になったり、交通事故も起きているようだ。