この季節、細菌検査はほとんどが牛の乳房炎の材料。
Staphylococcus aureus 黄色ブドウ球菌も問題だが、Streptococcus spp.も多く分離される。
典型的な連鎖球菌Streptococcus.
これは長くは連鎖していないが、これもStreptococcus.
このような形態だけだと菌種までは同定できない。
以前はStreptococcus agalactia とそれ以外のStreptococcus としか鑑別していなかったのだが、
最近、Streptococcus uberis をはじめ、いくつかのグループ分けを判定するようにした。
以前から同定キットはあったのだが、とても高くて使えなかった。
簡易なこの方法やキットを開発された先生と会社に感謝。
Streptococcus による乳房炎は治りにくく、とくにStreptococcus uberis の乳房炎は治りにくいらしい。
Streptococcus は基本的には抗生物質耐性を持ちにくく、薬剤感受性は悪くはないのだが、乳房炎軟膏を注入しても抗生物質が病巣まで到達しにくいのだろう。
そして、治療法の選択だけでなく、乳房炎を減らすための指導に生かしてくれると良いのだが。
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今日は朝から除雪。
風で締まった雪だった。下に氷があり除雪しにくい。
それでも気温は低くなく午後にはすこし溶けた。
これから冷え込むのだろうけど。
