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Channel: 馬医者残日録
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本と文献だけでは技術を身につけられない

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ヨーロッパで馬の関節鏡手術のワークショップが開かれる。

basic基本、ということになっていて、部位としては腕節、球節、飛節が対象になっている。

ただし、腱鞘も含まれている。

この2日間の実習を含めた講習会の参加費用は、レジデント(専門医研修生)で15万円ほど、会員外だと25万円ほど。

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ときどき人の外科手術で術後死が続いたことが事件として新聞沙汰になっている。

技術革新が起きると、多くがそれに続こうとすることで技術は普及していくが、新しい革新的な技術であるほど「やってみる」ではうまくいかない。

教えてくれる人の元で経験を積むか、こういう講習会で知識と技術を教わるのが望ましい。

本で勉強するのは当たり前だが、それだけでは失敗したり、思い切れなかったり、自信が持てないことが多い。

すべてを文章にするのは難しいし、本での勉強はinteractive(対話型?)ではないし、経験がないと読み取ることが難しいからだ。

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新生黒毛和種子牛の中足骨骨折。

最初は開放骨折ではなかったが、キャストのなかで骨折端がずれ、皮膚穿孔してしまった。

難しいのは承知の上でLCP固定と有窓キャスト固定を併用しようと考えたが、麻酔中に死んでしまった。

今年は香港で馬の骨折内固定のadvance course(上級研修)が開かれる。

開放骨折の治療方法も含まれているようだ。

万難を排して参加したいと思っている。

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万難のひとつ。

置いてかれるワンコ;笑

 


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