今日は、午前中1歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。
そのあと、15歳繁殖雌馬の子宮穿孔。
この馬、「5月分娩予定だったが、先日流産した。
後産が残っていたので、オキシトシンを投与したら、後産は落ちたものの、疝痛を示して子宮脱していた。
なんとか押し込もうとしたが、怒責が強く、なんとか押し込んだものの、その後調子が悪い。」
ということで来院した。
超音波検査で腹水の増量、腸管の肥厚、を診断し、
腹水中の白血球数が6万超であることから腹膜炎と確認し、
経過から、子宮脱を押し込んだ際の子宮穿孔だろうということで開腹手術することにした。
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子宮角に10cmの裂孔があった。
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子宮脱も、子宮穿孔も、医原性 iatrogenic だ。
今まで、オキシトシンの点滴投与以外の投与方法について懸念を書いてきた(胎盤停滞について)。
今回のような症例があったことも、記録し、記憶しておきたい。
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子宮の穿孔創は縫合して閉じて、
腹腔内は生理食塩液10リットルで洗浄した。
腹部には32Frのトロッカーカテーテルを留置した。
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術後、この繁殖雌馬は横臥していたり、伏臥したり。
出血と、腹膜炎によるショックなのだろう。
術後12時間頃には落ち着いてきて、寝なくなった。
翌朝、5時に腹部のドレイン解放。オレンジ色の腹水がジャーッと流れ出た。
それでも数リットルだろう。
6時半に生理食塩液2リットルを注入。
7時半近くに観てもまだ少しずつ流れ出ていたので、あと1時間してから抗生物質を入れた生理食塩液を入れることにした。
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日当たりが良いカシワは、大木になる。
何本か切らないで残すべきだね。