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Channel: 馬医者残日録
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3歳馬の骨盤骨折

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2ヶ月前にひどい寛跛行になったという、明けて3歳馬。

パドックで発症したそうだ。

今は、左後肢の運歩の短縮程度。

しかし、一時は負重困難だったそうだ。

股関節周囲のひどい骨折にしては程度が軽い。

だが、経過からは骨盤骨折を疑わなければならない。

左の臀筋もわずかに萎縮しているように見える。わずかしか萎縮していない、とも言える。

尾側を撮影しすぎた、と思った。股関節の全体が写っていない。

しかし、坐骨体の骨折が描出されている。

今度は、左股関節をほぼ中央に写した。

やはり、坐骨体の骨折で、わずかに変位し、骨増勢と、尖った骨の端が写っている。

股関節は異常ないようだ。

ついでに腸骨翼も撮影しておく。

寛結節にも亀裂などは見えない。

しりもちをつくように転倒したのだろう。

坐骨体だけが折れているのは珍しい。

股関節が傷んでいないので、後遺症を残さないで治癒することが期待できるだろう。

             -

今、使っている出力の大型X線撮影装置はもう製造中止だそうだ。

今回の様な骨盤の撮影はいずれできなくなるかもしれない。

人医療ではCTが普及して大型X線撮影装置は使われなくなっているのだろう。

しかし、馬の体全体に使えるCTはない。

診断できなくなると・・・・困るな・・・・・・

          ////////////////

司馬遼太郎「坂の上の雲」全8巻を読み始めた。

日露戦争で活躍した秋山兄弟と、その同郷で交流があった正岡子規を描いている。

軍国主義、ナショナリズムを礼賛することにならないか、司馬遼太郎師自身も懸念していたらしい。

しかし、

「もし、日露戦争に負けていたら、北海道はロシア領担っていたかも知れず、

私たちの名前は・・スキーや、・・ノフであったかも知れず、

その点では、明治の日本人がよくやったと、褒めても良いのではない」

というようなことを後日、述べられている。

先日、サッカーアジアカップでウズベキスタン戦を観た。

ウズベキスタンの選手は、アジア系とスラブ(ロシア)系のハーフとも言える容貌で、

名前は〇〇ノフという選手がほとんど。

それが良いとか悪いとかではない。

が、歴史を学んで、知るべきだ。

 


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