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Channel: 馬医者残日録
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ホルスタイン育成牛の下顎骨折

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4ヶ月齢のホルスタインが、下顎の結合がはずれてしまった。

午後に異常を発見され、その日のうちにX線検査され、次の日の午後には手術のために来院した。

それでもひどく腫れている。

眼は少し窪んでいた。

エサも食べれていないそうだ。

X線画像ではこんな。

口にFPD(DRなのでふらっとぱねるでぃてくた)を押し込んで撮影すると、

まあ、みごとに左右に分かれている。

幸い、左右に分かれているだけで、骨体は破壊されていない。

口の中には大きな割れ目ができているので洗浄する。

骨鉗子で挟むと整復できた。

ドリルで孔を開け、ラグテクニックで長め(56mm)の4.5mmセルフタップスクリューを入れた。

突き抜けた先にはナットをかませた。

スクリューヘッドとナットに引っかかるようにワイヤーで締結した。

もう少し切歯に近いところへ入れたいところだが、切歯の根部に当たるようだった。

スクリューは1本にして・・・・

歯肉を縫合してから結束帯で締めた。

しっかり効いた。

プラスチックの結束帯はそのうちはずす。

スクリューとワイヤーも、しっかり治癒したら抜いておいたほうがよいだろう。

                        -

スクリュー固定やワイヤー締結の技術や道具がなかったら・・・・

口の中の傷を洗って、歯肉を縫合して、結束帯で左右から締めておくだけでも治るかもしれない。

                    /////////////////

日中はあたたかくなったが、朝はまだ寒い。

 

 

 


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