大結腸を切除する手術をした翌朝も疝痛を示し、フルニキシンを投与しても治まらなかった高齢の元乳母馬。
胃カテーテルを入れたが、逆流はなかった。
点滴にリドカインを加えた。
蠕動はあったし、胃カテーテルで逆流はないし、小腸が張っている所見もないので、術後イレウスだとは思えないが、リドカインが痛みを抑えてくれることを期待した。
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なんとなく落ち着いて、2時間に1回青草を食べさせた。
午後、また痛くなった。
横臥してしまう。
起こして、直腸検査してみた。
直腸には正常な硬さの便が来ていた。
異常所見なし。
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リドカインは終了し、ヘパリンを入れた持続点滴を翌朝まで続けた。
疝痛はなく、退院していった。
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手術後に疝痛を示したときから、Equine Acute Abdomen を調べた。
thrombo embolic colic 血栓栓塞性疝痛と、可能な治療について。
ほとんどが剖検で確認されるか、手術で見つかるが、予後は悪い。
アスピリン(血液を固まりにくくする)の投与が行われることはあるが、効果は不明。
ヘパリン療法については、癒着防止法のひとつとして詳しい記述がある。
低分子量のヘパリンが良いらしい。皮下注射する、とあるが・・・・
投与量は、40IU/kg/12hrsが標準のようだ。
今回の症例では、最初にヘパリンを40IU/kg iv し、点滴を始めた。
24時間はヘパリン投与したことになる。
ヘパリン療法が効果をあげたかどうかは、わからない。
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ぜんぜん別の話。
高齢者の悲惨な交通事故が続いている。
高齢者がもっと増えることは間違いないので、このままだとこういう事故はもっと増えるだろう。
巻き添えになった方には悲劇としか言いようがない。
アクセルとブレーキを踏み間違えて、しかしブレーキが効かなくなったと思い込んで踏み込み続けたのが原因のようだ。
それなら、
アクセルを床までベタ踏みしたらかえって燃料供給が止まるようにしておけば良いのだと思う。
普通に運転していてフル加速する必要などないからなんの問題もないはずだ。
日本では180km/hr出せるような車も、180km/hrを越えたときにスピードリミッターが働いて、燃料供給が止まって少し減速するようになっている。
体験したことがあるが(どうして体験したかは訊かないでください;笑)、危ないものではない。
フルスロットルの最後に、高齢者でも踏みぬけるわずかな引っ掛かりを作っておいてもいいだろう。
ブレーキと間違えて思いっきり踏んだら、かえって減速するように車を作っておくことは今の技術なら簡単にできるはず。
自動運転を開発する前に、もっとやることがあると思う。
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プンゲンストウヒ・ホプシー。
今年も若葉がいっぱい出たが、芯芽は出ない。
気長に待つか・・・横枝を芯にすべきか・・・・
この樹が見ごたえのある大木になるのを私は見れないだろう。
誕生日でした;笑