骨は体を支える芯の役割を果たしている。
歯を除いて、体の中でもっとも硬い組織だ。
ヒトの脛骨を短く切ると、自動車を支えるほどの強度がある。
長い骨(長骨)はパイプ状の構造をしていて、その皮質骨に整形外科様のscrewをしっかり効かせると250kgの引き抜きに耐える。
ヒト3人分の体重に耐えると考えていい。
図はいずれも、小動物骨折内固定マニュアル からお借りした。

ただし、皮質骨が薄い場合、頭蓋骨・顔面骨などでは海綿骨screwの方が強度があることが報告されている。
新生子牛・子馬の場合は、とくに骨幹端では6.5mm海綿骨screwを使うのが良いとする記述がある。
ただし、ネジ山が大きいのでプレート孔に入れにくいし、とくに斜めに入れる角度は皮質骨screw以上に限定される。
プレート固定手術では、何本もscrewを入れなければならない。
どこに、どのscrewを、どのような角度で入れるのか、次々に判断して確かな手技で実行していかなければならない。
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今日は、7歳競走馬の慢性副鼻腔炎。
円鋸して洗浄した。
続いて、子馬の細菌性関節炎。関節洗浄した。
午後は、血液検査業務をして、
合間に、EE喉頭蓋トラップメントの術後再検査。経過良好。
咽頭炎?の2歳の内視鏡検査、超音波による胸部スキャン。経過良好。
種付けで膣穿孔した繁殖雌馬が来院。
子宮頚管脇で大きく裂けていた。
私たちには経験と、器具と、技術があるので縫える。
腹膜炎を起こす可能性はあるが、経験から言えば、ひどい腹膜炎が起きる可能性は少ない。
夕方、繁殖雌馬の疝痛の依頼。結腸捻転だった。
初産の難産も重なって来院。かなり重度の難産だったが、全身麻酔下後肢吊り上げで整復して娩出させた。
子馬は例によって腕節が伸びないので、あきらめた。
さらに夜、子馬の疝痛。なんとなく落ち着いていて経過を観ることにした。
研修のG先生、大活躍!!