50日齢近くになる子馬が、3日前から腹囲膨満、発熱、血液検査で炎症像あり、ということで治療したが、
腹囲膨満がひどく、チアノーゼがあり、一般状態も悪いということで来院。
そんな状態なら類症鑑別の一番は胃潰瘍穿孔だし、予後不良ではないか、と思ったが、来てみたら腹腔尿症だった。
腹腔穿刺して腹腔の尿を抜いたら、チアノーゼも改善された。
膀胱破裂なのだろうが、もう臍から膀胱は離れている日齢だ。
懸念に反して膀胱は容易に術創へ出てきた。
壊死した膀胱壁の一部で破裂していた。
もっと広い範囲で壊死しかかっている。
切除できる範囲を切除した。
粘膜面も異常だ。
縫合して閉じた。
ヒトでは壊死性膀胱炎が数例報告されている。
馬では聞いたことがない。
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密飼いされず、放牧されて育てられている家畜を診る獣医師になれて良かった。
都会に暮らさず、田舎で生活してきて・・・良かった。
家畜伝染病学で習ったことだったんだな;笑