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Channel: 馬医者残日録
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結腸の肥厚?を超音波検査で判断する

前の晩、分娩した18歳の繁殖雌馬が、次の日の昼から疝痛で徐々にひどくなった。 3時半にフルニキシンを投与しても効果なし。 かなり痛みが強くなって、夕方6時に来院した。 立っていられなくて寝てしまう。 口粘膜は蒼白。 PCV52%、乳酸値2.8mmol/l。 子宮動脈破裂か? 超音波検査しても、腹腔内に出血はなさそうだ。 そして、 右下腹部で、かなり肥厚した結腸壁が見えた。 手術しましょうか・・・...

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後肢を内へ捻って歩く馬

先日診た馬は、両後肢を内へ捻って歩く馬だった。 2005年のAAEPで、ペンシルヴァニア大学のDr.Rossが核シンチグラフィーによる跛行診断の講演の中で、そのような症例を紹介していたのを記憶していた。 すごい記憶力だろ? 実は、講演を聴いたのだけどよくわからなかったので、DVDを買って何度か観なおしていたのさ;笑                           - その講演によれば、...

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新生子馬の膀胱出血

ごくまれにだが、仔馬の膀胱はかなりの出血を起こすことがある。 血液そのもののような尿をする。 貧血するほど出血することもあるし、膀胱内に血餅ができて尿閉を起こし、膀胱破裂してしまうこともある。 なんどか剖検で観たことがある。 腎臓からの出血ではないと考えるのは、尿管(腎臓と膀胱をつないでいる)が閉塞したりはしないからだ。                         -...

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索状化した大網による小結腸閉塞

夜10時前に、分娩後3日の繁殖雌馬の疝痛の依頼。 ひどく痛くはないが、フルニキシン無効とのこと。 来院したらPCV43%、乳酸値1.7mmol/l。さほど悪くない。 3年前に空腸腸間膜ヘルニアで手術している馬だった。 その後、今回で3頭産んでいる。 手術後、疝痛はまったくない、とのこと。 超音波検査では、内容を含んで蠕動がある小腸が何本か見えた。 腹囲は、分娩後にしては大きい。...

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1歳馬の回盲部閉塞

2月半ばから2-3日おきに疝痛を示すという1歳馬。 そういう状態で一番疑うのは回盲部の重積だ。 葉状条虫症だと考えている。 その馬は、11月と2月にプラジクワンテルが入った駆虫剤を投与されている。 しかし・・・・・                     - 前日からまた疝痛で、今日も痛い、とのこと。 超音波で診ると、食べていないわりに小腸内容が多い。...

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繁殖雌馬の空回腸纏絡

きのうは休みで、夜は当番じゃなかった。 早朝、繁殖雌馬の疝痛の依頼。当番者に伝言した。 出勤したらその馬の開腹手術が始まるところだった。 実習生が来ていないので尋ねたら、3時まで手術していたので、まだ呼んでいない、とのこと。 電話して呼ぶ。 症例を観るために費用と時間をかけて実習に来ているのだ。私なら1例でも多く観たい。                            - 小腸閉塞でひどい。...

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斜・傍正中切開による顆粒膜細胞腫卵巣摘出

顆粒膜細胞腫GTCTと化した卵巣の摘出手術。 例によって仰臥位で、膝ヒダの内側を乳房へ向けて切開する。 「斜・傍正中切開」というらしい。 まあ、今日のは最大級というわけではなかった。                         ////////// ボールをくわえてくるのはオラにまかせろ  

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ちびちび哺乳することの大切さ

動物医薬販売会社のMPアグロ株式会社が発行している「MPアグロジャーナル」1月号に、 子牛の哺乳は量から質へ! ~ちびちび哺乳のススメ~ という文章が載っていて、読んだらとても興味深かった。 乳用子牛の場合だが、 「子牛の増体の良い農家さんは、哺乳量が多い」ことを否定できない。 しかし、「哺乳量を上げることによって、下痢をする子牛もいる」。...

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分娩による空腸腸間膜裂、腹膜炎、そしてPOI

分娩の翌日から軽度の疝痛を示し、翌翌日も痛い、という繁殖雌馬。、 夕方の連絡で来院することになった。 血液検査で、PCVが高かった。 超音波画像検査で、腹水があり、膨満した小腸ループが見えた。胃もひどく拡張している。 「開けた方がいいです」 その前に、胃カテーテルを入れて、胃液を抜く。20リットル以上抜けた。                     -...

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凍結・陥没土壌での外傷

1歳馬が放牧地で、中足骨部に外傷を負って連れて来られた。 四肢とも泥だらけ、傷もひどく汚れていた。 連れて来た人たちの長靴も泥だらけ。 放牧地がグチャグチャなのだそうだ。                      - 次の日、同じ牧場が別の1歳馬をまた外傷で連れて来た。 今度は後肢の球節。 ? と思ったら、放牧地が土壌凍結で持ち上がり、その下が空洞になり、そこに肢を落とすらしい。...

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どこかヘルニア

先の分娩後の腸間膜裂、空腸壊死、腹膜炎、の手術の最中に、 もう予定日を過ぎている繁殖雌馬が疝痛だという連絡。 夜8時。来院したら血液はさほど悪くないが、正常ではない。 子宮捻転はなさそう。 「開けましょうか・・・・」 開腹したら、空腸の一部がどこかへ入り込んでいた。 馬の右側に立っていたのを、左側へ移って引張ったら、すぐ抜けてきた。...

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仔馬の脛骨近位成長板S-H2型損傷のダブルLCP固定

私は、動物の健康について学ぶ獣医学は素晴らしいものだと思っているし、 動物を治療できる臨床獣医学は意義あるものだと考えている。 臨床獣医師は、今やっている以上の可能性も持っていると信じている。 難しい症例や技術にもチャレンジすることで、その可能性を広げていけるはずだし、そうでなければならないと思う。                           - 夕方、子馬が脛骨を骨折してます、と電話。...

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仔馬の脛骨近位成長板S-H2型損傷のダブルLCP固定 2

皮膚を切る前になんとか整復しようとしたが無理だったので、膝の内側を大きく曲切開した。 脛骨近位成長板の内側は完全に剥がれ、内側の側副靭帯も切れていた。 骨幹近位端は内側後へ飛び出している。 それを外・頭よりへ押し戻すと、いくらか動く。                       - 脛骨近位骨端に5.5mmスクリューを入れることにした。 本当はLHSを使いたい。...

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実習生2017春

最後の一人が帰って行って、この春の実習生は終わり。 春先のいそがしい時季にずいぶん診療を手伝ってくれた。 そして、生産地特有の出産シーズンの症例をたくさん観れたので、良い経験になっただろうと思う。                           - 最後に居たのは、韓国済州大学からのS君。 もう韓国の獣医師国家試験には合格していて、修士課程の大学院生だ。...

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小腸吻合  空腸盲腸吻合すべきか、あるいは空腸回腸吻合か

かつては、回腸を吻合に使ってはいけない、という意見があった。 私は”あまり”気にしない。 同じ意見を書いておられる馬外科医も居る。 2005年のVeterinary Clinics of North America, vol25, No2 かつて術創ヘルニアの件で相談にのってもらったGal Kelmer先生が書かれた一節。                          - 小腸吻合...

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妊娠末期の腹膜炎・・・・・膀胱破裂だった

分娩予定日の繁殖雌馬が元気食欲不振。すこし疝痛。 次の朝も軽度の疝痛で、心拍100、ということで早朝の依頼。 来院したらPCV70%、WBC21100、乳酸値5.3mmol/l。 何だ? 超音波検査では腹水が増量していて、消化管は肥厚がある。 腹膜炎のようだ。 分娩近いので、胎動で消化管破裂したか?・・・・・それにしては白血球数が減っていないどころが増えている。 口粘膜はうっすらチアノーゼ。...

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新生仔脳症

生まれて半日の子馬。 自分で立ったが、乳を飲むことはできず、ほぼ寝たきりになっている、ということで診療依頼。 生まれて半日ならまだ様子を観てもいいかも・・・・・と思いながら・・・・・ 来院したら、新生仔にしても細い。 1年腹に入っていたと言う。 (ふつうは馬の妊娠期間は341日) 元気な仔馬なら、乳を飲めなくても24時間くらいは元気が続くのだが、この仔馬は状態が良くない。 低体温。...

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手術予定がなかった日

競走馬の腕節chip fracture の手術予定を入れていたが、「繁殖供用することにした」ということでキャンセル。 予定が空いたと思ったら・・・・ 当歳馬の中足骨骨折の連絡。 こりゃおおごとだ。 頭も指もフル回転の数時間になる。                          - その夕方、繁殖雌馬の疝痛の依頼。 来院したら、痛くて立っていられない。 鎮静剤と鎮痛剤をうっても効果なし。...

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4月の日曜日 尿溜めに注意

日曜日、午前中、仔馬の肢軸異常の矯正手術。 その手術が終わるのを待ってもらって、両球節の外傷。 左後肢は、関節へも達していた。 輪状靭帯も切れていた。 趾動脈はむき出しになっていたが、傷ついていなかった。危なかった。 右後肢はY字より複雑な裂創。 縫合して癒合するはずがない。 皮はひからびて縮んで剥がれる。 それでも縫合するのは、それまでの間に傷の治癒が進んで欲しいからだ。...

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緊急帝王切開

妊娠末期に、母馬がひどい状態に陥ることがある。 致命的な骨折とか、消化管破裂とか、子宮動脈破裂とか、etc. そういうときに、帝王切開して仔馬だけでも助けられないかやってみることがある。 ただし、分娩徴候がまったくないときに帝王切開しても子馬が助かる可能性はほとんどない。 馬では仔馬が出生して呼吸する準備は分娩前の24時間ほどに急速に進むことが研究で知られていて、...

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