オートクレーヴ・ダウン 診療実績2018 吸入麻酔のその他の手術
高圧蒸気滅菌機 オートクレーヴ がダウンした。 温度センサーがいかれたらしい。まだ更新して2年も経っていない。 次から次へと冷める暇もなく使うから・・・・と言うけど、 雇い主(われわれ)も1頭終わったらすぐ次の手術するんだゾ! いちいち休ませてくれとは何ごとだ! でもお前の先代も短命だったな・・・・ ゴメン、少しは休憩させるようにする・・たぶん・・手術が混んでないときは・・...
View Articleわりなき恋
岸恵子さんは、かつての有名女優で、エッセイストとしても本を出しておられる。 私は読んだことはなかったが・・・・例によって図書館でこの小説をみかけ読んでみた。 わりなき恋 岸惠子 「わりなき」とは「理(ことわり)なき」なのだそうだ。 ヒロイン69歳、お相手は58歳で始まった道ならぬ恋。 読み出して最初は、高慢な金持ち主義のわがままババアの夢物語、と思ったが...
View ArticleEquine Fracture Repair
馬の骨折治療の第二版。 Equine Fracture Repair Alan J. Nixon だいぶ前からamzonへ予約していのだが、ずいぶん待たされた。 そしてついに手に入った。 第二版は先の版よりずいぶん厚くなった。 世界中で馬の骨折治療の経験と知見が集積されたからだろう。 X線画像をはじめ写真がデジタル化されて精密になった。...
View Article外傷治療の麻酔、あるいは鎮静
2018年度の診療実績で、外傷治療の総件数は69件。 それを麻酔、鎮静処置の区分で見ると、 吸入麻酔したのは 0 静脈維持(プロポフォールCRI)麻酔したのは 17件 ワンショット(静脈麻酔して維持麻酔せず)は 10件 全身麻酔しなかったのは 42件 - 本当の大怪我(重度の外傷)だと、デブリドや縫合処置はほとんどの関節鏡手術より長時間かかるので、吸入麻酔した方が良い。...
View Article義男の空
小児脳外科医で、「子供の魔術師」と呼ばれることもある高橋義男医師を描いたコミック。 全12巻。 義男の空 コミックセット[マーケットプレイスセット] エアーダイブ 12巻だけは地元の図書館になくて、まだ読んでない。 団塊の世代に生まれ、やんちゃな子供時代を過ごしてきたことが、現代の小児脳外科医としての活躍と交互に描かれている。...
View Article緊急!永続的気管開窓術
この正月から呼吸がおかしい繁殖雌馬。 来院したら、チアノーゼ、喘鳴音がひどい。 これは喉頭の問題で呼吸困難になっているのだろう、と予想する。 うかつに鎮静剤投与しないほうが良い。 これ以上酸素を吸えなくなったら突然倒れてしまうかもしれない。 そうなったときのことも考えておかなければならない。 -...
View Article腕節掌側の飛散骨片の摘出
腕節のchip fractureの関節鏡手術。 2018年度は78頭やった。 しかし、この馬は掌側外側にも骨軟骨片が飛び散っている。 scopeを入れることさえ難しい小さい腔なのだが、取り除いた方が良い。 先に掌側を手術した方が良い。 普通に背側を膨らませれば、掌側も膨らむ。その状態でscopeを入れる。 掌側が終わったら、背側を手術する。...
View Article明け1歳馬の骨盤骨折 少雪・暖冬の被害?
1歳馬の後肢跛行。 1月3日に右後のひどい跛行。39℃の発熱。 地元の獣医さんは、抗生物質と鎮痛剤で治療。 血液検査で炎症像があって、しかし、徐々に肢を着けるようになり、体温も初日以降は解熱。 股関節炎か?ということで跛行診断に連れて来られた。 右の臀筋が萎縮し始めている。 ポータブルX線撮影装置で、立位で股関節を撮影してみた。 ひどい折れ方はしていないように見える。見えた。...
View Article1月の未熟仔
その子馬は、初産で1月半ばに生まれた。 予定日より6日早かった。 体重は40kgない。 立ち上がれず、親の乳を搾って哺乳ビンで与えていたが、それも吸えなくなって2日齢でNICU(新生仔集中管理ユニット治療)のために母仔で連れてこられた。 低体温で脱水あり、低酸素。 持続点滴を始め、尿道カテーテルを入れ、鼻からも胃チューブを入れた。 -...
View Article腹腔内出血・腹膜炎 What ?
M先生が那須の研修から帰ってきた。 声は枯れ、お疲れのようだ。 2日間30人以上を相手に声を張ってしゃべれば声も枯れるしヘトヘトにもなる。 ー 週明け月曜日は午前中1歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。 午後も飛節関節鏡の予定が入っていたが、その前の体調不良の繁殖雌馬が開腹手術になった。 10日前に疝痛、その後元気食欲不振、血液検査でSAAが著増しているが発熱はない。...
View ArticleNASU2020 1日目 骨折内固定
前日、関節鏡手術の後、1歳馬の喉頭蓋下シストのLaser切開手術を終えてから出張に出た。 立位での喉頭laser手術は短時間で終わるにしても神経を使う手術になる。 福島空港の天候不順で仙台に降りるか、引き返すかもしれない、と言われながらも無事行き着くことが出来た。 ー 1日目は骨折内固定がテーマ。 1時間半ほど講義してから4テーブルに分かれて実技実習。...
View ArticleNASU2020 2日目 腸管手術
例年そうだったのが、今年も那須の温泉は熱かった! ほとんど入れる限界の温度。 しかし、ヒートショックプロテインが出ているのだろう。 朝、夕に入るとしゃんとする;笑 - 私は、行きの飛行機で左の耳が痛くてマイッタ。 耳管が詰まっていたのだろう。 耳抜きをしようとしたがダメだった。 帰りの飛行機では少し違和感があったが、耳管が通って痛みが消えるのを感じた。...
View ArticleNASU2020 3日目 馬解剖筋学
3日目、麻布大学大石先生の解剖学実習に参加させてもらった。 馬は立った状態に近いよう吊り下げられている。 この方が、寝かせているより筋肉の解剖を見やすい。 馬を吊すには特殊な器材とHow toが要る。 それも物江名誉会長や上田会長が準備してこられた。 --- さてここからの記述は私の実習覚え書きだ。 獣医解剖学的に正しいかどうかわからないので、ご注意ください。...
View ArticleNASU2020 3日目 解剖筋学 その2
前肢帯の筋肉で体幹に張り付けられた肩甲骨から先を動かしているのも、多くの筋肉だ。 肩の後ろ、肘を引き上げているのは強大な上腕三頭筋。 名前のごとく馬でも3つに分かれている。 肩関節と肘関節をまたぐ二関節筋。 肩の前を走るのは上腕二頭筋。 上腕骨の結節が馬では3つあり、腱はW型していて、種子骨の役割をしている。 これも肩関節と肘関節をまたぐ二関節筋。...
View ArticleNASU2020 3日目 解剖筋学 その3
筋肉で体幹に固定・運動している前肢とちがって、後肢は寛骨(腸骨、恥骨、座骨)に大腿骨が股関節で骨としてつながっている。 つながりの順番からすれば、骨盤の固定(腰椎と仙椎の関節、仙骨と寛骨の靭帯結合、etc.)を学ぶのが先だろうが、解剖は表面から進めていくしかない。 浅臀筋は、大腿骨の手術でも邪魔になるなら第三転子から剥がしてしまって良いとされている。...
View Article苦手図鑑
人気があって、新聞の書評なども書いておられて、札幌在住で・・・・ 苦手図鑑 (角川文庫) 北大路 公子 一冊くらい読んでみようと、図書館でみかけたので読んでみた。 よくまあ、くだらないこととるに足らないことでこれだけ文章を書けるものだと感心した。 別におかしくもないし、同感することがないわけではないが、何をぐだぐだと言っているのだ、が私の感想。 でも、最後まで読めてしまった;笑...
View Article2020帝王切開1頭目
21時40分、難産の依頼。もう予定日は3週間過ぎていて、分娩が始まったが肩甲部しか触らない、とのこと。 そんななら帝王切開しないといけないかも・・・その気もあります、とのこと。 でも1時間半ほどかかる牧場。 23時来院。 枠場に入れて、手を入れてみるが、異常に曲がった背中に触るだけ。 帝王切開しましょう。 ー...
View Article山女日記
娘が図書館で借りてきていたのを、返却日を延ばしてもらって途切れ途切れに読んだ。 山女日記 湊 かなえ 短編集なのだが、主人公たちはつながりがあって、全体がひとつのまとまりを持っている。 一気に読まないのなら、登場人物の一覧をメモしながら読むと良いかもしれない。 私は、登場人物が、え~と誰だっけ、どういう人だっけ、とわからなくなった。...
View Article内部発表会 抜ける・抜けない
13日は内部の発表会だった。 症例報告、調査研究報告、青年の主張;笑、出張報告、が1日がかりで行われた。 今年は発表が多かった。 自分が診た症例や地元の臨床的課題について検討していて感心した。 あまり完成度を求めていないので、手を抜いている部分も感じる。 長年、学会発表してきた者から観ると、少しこうするだけでずっと上質な発表になるのに、と思う部分も多い。 しかし、質ではなく、数が重要だ。...
View ArticleRhodococcus equi 感染症を減らすために
あちこちの講習会などを聴くと、未だにロドコッカス感染症が生産牧場にとって大きな問題であることを感じる。 生産地の獣医さんたちも、ロドコッカス肺炎の治療に苦慮している。 しかし、みんなピントがずれていると私は思う ー ロドコッカス感染症を減らすためには、生後1ヶ月以内の子馬を感染から守ってやらなければならない。 先日、話した牧場も毎年ロド肺炎に困っている、と言う。...
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